クリスマスの日
わたしは小学3年生の頃から星に夢中で、クリスマスプレゼントが自宅用のプラネタリウムだった!
プレゼントが届いた日の夜、早速家族が団欒する部屋の天井に星空を作った。
「うひゃ~~~!」
サンタさん本当にありがとう、、、。
隣には同じように天井を見つめる家族の姿。
父は目が悪いためか少し眉間にシワを寄せながら眺めている気がしたが。
12月某日
もうすぐクリスマス。
今年も赤と白と謎に包まれた幸せを届けるおっさんに扮する季節がやってきた。
一人娘は星空が大好きだ。
そこで今年は家庭用のプラネタリウムをプレゼントしようと思う。
先日、田舎町の味方、巨大ショッピングモール「イ○ン」で小さなプラネタリウムを見かけたのだ。
私は「イ○ン」へと四駆のトナカイに乗りプレゼントを調達しにやってきた。
「すみません」
店員へ声をかける。
「家庭用のプラネタリウムってどこに置いてますか?」
「はい、こちらです。ご案内します。」
店員に案内され目的のコーナーにやってきた。
プラネタリウムと言えど色々な種類があるようだ。
『んぬぅ。』
しばし、コーナーの前で検討した結果、とにかく沢山の星が映せるプラネタリウムを選んだ。
レジへ持っていくと、
「すみません、こちら現在、在庫を切らしておりまして……お取り寄せになってしまうのですが宜しいでしょうか?」
「あ、大丈夫です。いつまでに届きますか?最低でも12月24日には欲しいんですが。」
「はい、その日でしたら問題なく届きますよ(^^)」
よかった。プレゼントが間に合わないなんて洒落にならない。
「クリスマスプレゼントでしょうか?ラッピングはいかがなさいますか?」
「あ、ぜひお願いします。」
「かしこまりました。では、お取り寄せにする際のお手続きをこちらで……」
手続きを済ませた青髭サンタは自宅へと帰り、目的のブツが届く連絡を待った。
クリスマスの日
今日はクリスマス。
先日、店員から連絡をうけ、昨日のうちにブツを取りに向かった。
ブツにはクリスマス仕様のラッピングがされており、速やかに取引が行われた。
そして、昨夜のうちにプレゼントは予定の場所へと準備した。
娘はこの時期、朝起きると真っ先にストーブの前へやってくるのは把握済みだ。
だから、ストーブの近くに置いておけば気付くはず。
完璧なミッション
…………のハズだった。
一人娘が予定通りストーブの前にあるプレゼントに気付きラッピングを開けて中を見ると、私は違和感をおぼえた。
勘違いであってほしいその違和感は、娘がプラネタリウムをうつしたときに核心へ変わった。
娘の喜ぶ姿とは裏腹に私の顔は相当歪んでいたに違いない。
クリスマスの後日
もっと部屋いっぱいに星が埋め尽くされるハズだった。
あらわになったそれは想像とは明らかに違っており、思わず眉をひそめた。
この日私は、電話でイ○ンへ問い合わせたあと、四駆のトナカイを爆走させた。
注文の際の紙を見せてもらったが、記入内容は間違いない。
どうやら店側の発注ミスで違うものが届いていたらしい。
そして、ブツを受け取ったときは既にラッピング済みでこちらも全く気付かなかった。
なぜ、よりによってこんなスペシャルイベントのときに…
プレゼントは既に娘に渡ってしまっている…
もう、取り返しがつかないのは一目瞭然だった。
きっとこの瞬間、般若のような形相をしたサンタはこの世で私しかいないだろう。
いや、般若とサンタの組み合わせって宗教どうなってんだ。
このとき、ただでさえ強面の顔に磨きがかかった私におそるおそる声をかけてきた店員の言葉に、
「………サンタからのプレゼントはクーリングオフ適応外だろうっ!!!!!💢」
私はそう告げると、代金の差額分を返金してもらい店を出た。
だって、クリスマスプレゼントの交換は出来ないだろう。。。
しかも私が。
ーー これが愛すべき強面サンタとのクリスマスエピソード。ちゃんちゃん。
☆おまけ☆
今回はちょいとほっこり(?)するようなクリスマスとプラネタリウムのお話を書いてみました。
皆さんにもこんな星にまつわるエピソードなどはありますでしょうか?
そういう些細な思い出って、実は自分の中で大切だったり印象深かったりするんですよね。
思い出は仕舞ったままにせずたま~にあけてみると、じんわり心が温かくなるので私は好きです。
さて、家庭用プラネタリウムといえば「ホームスター」の筆者。
このホームスターがこの冬に全面リニューアルで登場したそうです!
全国の星好きキッズ、いや、星好きヒューマンに届けたい一品です。
気になるかたは是非チェックを。
https://www.segatoys.co.jp/homestar/
※このお話はフィクションではありません。
執筆者紹介
執筆:ひびきち
Twitter:@cosmo_hibiki
Web:https://gamusharacosmogirlhibiki.wordpress.com/profile/
この記事はAstro Advent Calendar 2022の企画記事です。
コメント